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 … 風景画の部屋 …  


 「水彩による風景画」生活の日常を綴ったブログ日記です。
 絵を描き始めた頃の絵は「絵画ギャラリー」に、そして最近(2007年~)の絵は「Facebook」に展示しています。

 横浜周辺での「風景画教室」です。詳細はこちらです。
 講師・平澤への連絡は「ka.hirasawa*gmail.com(*は@に代えて)」あるいは「電話 080-5860-3281」へどうぞ。
 木曜日教室、金曜日教室を便宜的に分けてありますが、当面は相互に参加自由としています。

 新たに「通信講座(四季彩の会掲示板)」を始めました。その概要はこちらです。

◆木曜教室
 03月18日(木)みなとみらい地区(01月からの日程)
■金曜教室
 03月12日(金)多目的S10:00~(共通)(01月からの日程)

▼遊彩会(火曜日)  まだ余裕があるようです。人形町に来られる方であれば区内の方でなくてもOKとのこと。
 ご希望の方は会長さんにお話しを伺ってください。

 

水彩画の表現  

 (透明)水彩で絵を描いてきて丸6年が過ぎた。それまでに様々な機会で考えてきた水彩画の表現などについて、ちょっと書き留めてみることにしよう。
#但しここでは、私の描いている透明水彩に限定しているつもり。不透明水彩やアクリルなどは考えていない。

●デッサンは着彩前にある程度は明確に
 油彩画と比較すればわかりやすい。
 よく有名絵画では、X線撮影をした結果、全く違った絵が隠れていたなどという話しがある。また、抽象絵画などでもキャンバス上でいろいろ絵が変化していった結果、最後の作品に辿り着いた…などという話しを聞く。水彩画ではとてもこういうわけにはいかない。
 それは、全く異なった色彩で上描きができないということによる。また、白抜き部分、明るい部分はやり直しが利かない。先の絵(清澄庭園の絵)を見ていただけるとわかるが、明るい部分(例えば左の枯れ葉)を残すのに回りを濃い色彩で塗りつぶしていかないとそれが表現できない(このあたりが引き算の絵と言われる由縁でもあると思うけど…)。
 つまり、デッサンはある程度着彩前に明確にしておくことが求められると思う。それにあまり拘ることもないかもしれないが…。

●塗り重ねを生かす
 しかし、水彩でも少しずつ修正しながら塗り重ねていくことはできる。大抵の場合、そうした方法で最初失敗かも…と思った絵を救うことができる。水彩画は淡彩スケッチのような場合を除き、色の塗り重ねで絵を作っていくことが普通だからである。私の場合でも大した絵ではなくても今まで廃棄した絵は多くても2~3枚に留まると思う。

 それを発展的に考えれば、次のような方法もあり得るのではないかと考えている。
 最近、強く思っているのが<鉛筆をもっと有効に使えないか>ということである。
 私の場合、下絵の線は最近アタリ程度になっているが、時折、鉛筆のタッチそのものを絵に生かしたいと思うことが多くなっている。最初はごまかしのような気がしてちょっと迷っていたが、今は水彩画らしい表現としてこうした使い方があっても良いと思うようになった。つまり鉛筆そのものを絵に生かして行けば良いということである。
 実は、このことは鉛筆に限らないと思う。パステルを重ねることもあり得るだろうし、不透明水彩などを重ねることがあっても良いのではないかと思ったりしている。
 要は、絵の中に効果的にであり、違和感なくちゃんと収まっていれば良いということではないだろうか?
#そう言えば、ドガはパステルを効果的に使っている。

●ダメだったら描き直す。次の絵に生かす
 水彩は描く時間が短くて済む。油彩のように最初に描いた絵を塗りつぶして別の絵を描き直すなんてことがないからそれは当たり前のことである。
 ピカソの「ゲルニカ」だって主要素を配置しなおした絵を何枚か描いた上で作品を完成させている。同郷の菱田春草の「落ち葉」だって何枚かの絵がある。
 失敗だと思えば、描き直せばいい。次の絵に生かせば良い。水彩画は油彩のようにキャンバス上でデッサンすることができない代わりに短時間で描けるんだから、それを生かせば良いっていうことだろう。

●水彩らしい表現とは?
 私自身は、ちょっとだけアクリルやパステルを使ったことはあるけど、基本的には水彩でしか描いたことがないからか、<水彩画らしい表現>にあまり拘ってはいないんだけど…。

 「油彩はマチエール」と言われる。水彩であってもそれを求めて下地にジェッソを使ってみたり、サランラップをしわくちゃにして絵の上に置いてみたりしている人もいる。あるいは塩などで水彩特有のマチエール的表現をしている人もいる。それもあって良いだろうと思う。私だってそういう表現をしてみたいと思うこともあるかもしれないし…。
 にじみ・ぼかしなど水を多く使った、筆跡を残さない、重ね塗りをしないような表現方法を水彩らしい表現としてそれに拘っている人もいるようだ。スパッタリングやスクラッチなどの技法もある。それも良いだろう。ただ、この表現方法は大判ではなかなか困難なので、小判に留まらざるを得ないのは残念だ。
 私自身は、もう少し自由に考えたいと思っている。となると色彩の塗り重ねが主体で、筆跡が残っても構わない表現方法ということなんだろうか?そういう描き方が油彩的だとも言われることもあるけどそれでも良い。自分の気分の赴くまま気楽に描いていたいというところ(笑)…かな?
 絵にとって大切なのは<自分らしさ、自分だけのもの>ということなんだから…。要は画材の問題じゃないんだから…。
#それでも、公募展などでは、いつも描いているF8くらいまでのサイズと異なって、全く違う表現方法にならざるを得ないところがある。そのあたりはちょっと悩ましい。

 最近、「自分の絵…とは何か?」そんなことを考える。でもこれも描きながらでないと先へ進まない。

category: ┗画論

tb: --   cm: 8

コメント

ときどき、拝見しています。私は長年、建築パースを描いてきました。線を生かして透明で仕上げたり、不透明で仕上げたり、お客さんの要望
などで変えています。かたわら、パステルも油彩もたまに描きます。Alvaro Castagnetという水彩画家は水彩の上にときどきがっシュのホワイトでハイライトをのせてます。欧米人には画材の使いかたに厳密なルールはないようにも思えます

phoenixMM #9sqlBgnk | URL
2010/12/18 15:58 | edit

>phoenixMMさん

 初めまして。コメントしにくい記事だと思うのですが、わざわざありがとうございます。

 そうですね。私自身もホワイトを使っていますし、あまり細かなところにはこだわりません。もしかしたら、肩書きで人を判断したがったり、何かを決めつけないといけなかったり、日本人はそういうことに拘りすぎるのかもしれませんね。

のび太 #- | URL
2010/12/18 16:18 | edit

以前、のび太さんの絵で手前に人物がいて遠くに山と神社?風の絵を見たとき、すばらしいと思い私の好きなCastagnet(以前このブログで取り上げたような気が?)をほうふつさせました。私は油彩で彼風のスタイルで東京を描きたいのですが、長年のパース業のクセ?か見えるまま全部描く傾向があり、友人から”油でパース描いてんの?”と酷評される始末。最近になって、絵というのは使う絵具、ボード、キャンバスetcで左右されるのでなく、私の頭の中のイメージがそのまま画面に現れるのでは?と気付きました。写真を見て描くと一層これが強められる感じです。以来、まづ、日頃から町並みを見ては、頭の中で”絵に変換する”よう努めています。

phoenixMM #9sqlBgnk | URL
2010/12/18 19:59 | edit

>phoenixMMさん

 もしかしたら鎌倉八幡宮を描いたこの絵のことでしょうか?
#鎌倉八幡宮は似たような絵がもう1枚ありますが…。
http://upm009.web.fc2.com/fukei_kyoshitsu02/zzz_fukei_kyoshitsu02body0027.htm
 Alvaro Castagnetはこちらですね。
http://www.youtube.com/watch?v=y35p39Lgf7E

 phoenixMMさんは、すでに自分の問題を自覚しているようですから、「絵」を描けるようになるのはすぐだと思いますよ。
 ただ私も写真から描くことが多いのですが、これは余程意識しないと描きすぎる傾向がありますよね。

のび太 #- | URL
2010/12/18 20:37 | edit

ありがとうございます!これです!!この鎌倉の絵は傑作です!私の場合、新宿とか渋谷とかを油彩で描くので手前に大きな人物がきます。のび太さんの人物は見事に単純化されていて見ていて疲れません。castag氏は著作のなかで、単純化と抽象化と描く時間について、ある程度早く描くとそれらが得られ易いと言ってます。他の画家も同様のことを言っています。
それで私は油彩のアラプリマ速描を目下練習
してます。(若干、本題から話がずれ、かつ油の
話になりすみません。)

phoenixMM #9sqlBgnk | URL
2010/12/18 21:15 | edit

>phoenixMMさん

 ありがとうございます。
 この絵は、教室という限られた時間の中である程度仕上げないといけないという条件の中で必然的に人物(それも動いていますから)を描かないといけないというところから、こうした表現になったようです。写真では人物は停止していますからね。注意しないといけないところかもしれませんね。
 Castagnet氏はそう言っていますか?いつか機会があればそのあたりについても書いて見たいと思いますが…。

 アラプリマ速描とは初めて聞きました。どうもありがとうございます。

のび太 #- | URL
2010/12/18 23:01 | edit

興味深く読みました

>要は画材の問題じゃないんだから…。
おっしゃるとおりだと痛感します
私も 今は道具のひとつとして透明水彩を使ってます
題材の捉え方 描き方 仕上げ方 
そのすべてに なんでもありだと思います

大きい絵の話しは やはり同感ですが
小野さんの作品は 小さくても大きくてもほとんどそのスタイルに変化が無いと 私は感じています
すごいと思います

aka #q1i7MGEM | URL
2010/12/19 12:07 | edit

>akaさん

 コメントありがとうございます。
 私も透明水彩を使ってはいますが、基本的には何でもありの世界だと感じています。

 小野さんの絵は確かにそう思います。でも、多分私と違って、たっぷりの絵の具を溶いて大きな筆で描いているんじゃないかと思うことがあります。実際に描いているところを見てみたいものですが…。
 同時に、一度で色を決めて描けるところがすごいところかなぁと…。これは私にはなかなかそう行かないところですから…。

のび太 #- | URL
2010/12/19 13:09 | edit

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