F60(その1):全体の調整(9)、(その2)(8) 
2009/03/06 Fri. 23:11 [edit]
この日は、事前に画像で見てもらった時「昨年の絵より、光りの印象が弱いような気がする。何が問題かは、実際の色を見ないと何とも言えない。」との言葉をもらっていたので、やはり色彩が必要か…と気づき、自分なりにネープルスイエローを加えたものを持参した。
#その画像はありませんが…。
さて先生の評は…。

細かなところは何点か指摘されたが、まあ大体できているということで、手直しが必要なところは、視線を遠方の空の方に向けるため、中景の建物の色彩を少し強めること。空の色調を少し強めるというようなところ。
それを自分なりに手直ししたものがこれ。
空の色彩はいつも悩むところだが、奇を衒わずに自然に感じたままの色彩にした。
この絵は、これで一応終了のつもり。後は最後に見直してサインを入れるだけ…になるだろう。

茶系(赤系)、青系、黄系の色彩は入っているが、全体的な印象はサラッとし過ぎていて密度が薄い印象は拭えない。古い歴史の蓄積のある場所なんだからそういうものも感じられるように描く必要がある。また、色彩的には強く入れる必要は無いが、緑系を加えた方が良さそう。
自分では、この絵はちょっと上品すぎて、何か足りないという印象を持たれるかもしれないという気はしていたが、何をどうしたら良いか試しあぐねていた。
ここで指摘された画面にない色を全体に加えるということ、こういう点が絵の印象をより深いものにするのに意外と効果があるということは気づいていたが、それをどのようにしてよいか自信がなかったのである。
先生の評を聞いて、やはりお上品な絵では公募展はダメだと改めて思い直し、色を加えると共に、これまでの滲み・ボカシ等をあきらめて、積極的に手の後を残すような絵にすることにした。
そういうことで、思い切って粗っぽく手を入れてみたのがこれ。
ただ、こちらの絵はまだ途中。もう一段手を入れて全体のバランスを調整する必要がある。色彩的なバランスもそうだが、特に中央部の光りの扱いをどのように手を入れるべきかあるいはこのままで良いとするか、ちょっと悩ましい。
こうして改めて見ると、この2枚の絵は随分印象が異なる。
先生が言うには、3枚の作品を見れば、審査する人も応募者の狙いを理解しやすい。しかし、方向の異なる絵が2枚出てくると、応募者の意図・めざしている方向等がどのあたりにあるのか判断しにくい。可能なら3枚あると良い。…とのことであったが、今回はこの2枚で勝負。
この続きはこちら。
category: ●日記
« F60(その1):全体の調整(10)、(その2)(9)
マルタ・スリー・シティーズ(ヴィットリオーザ):SM »
コメント
| h o m e |